1分でわかる「祝日【山の日】はなぜ8月11日なの？」

夏休みの予定を立てるべく8月のカレンダーを見ていたら、2016年新たに誕生した祝日、8月11日の「山の日」に疑問が湧く。

• 「山の日」とは何？
• 8月11日ってなんでそんな中途半端な日に決められたの？
• これいつ決まったの？なぜ2016年からなの？

調べてみた。

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1分でわかる「山の日」

「山の日とは何だ？」「なんで8月11日なの？」の2つの疑問に答えます。

疑問1：「山の日」とは？

「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」（国民の祝日に関する法律 第2条より）です。

日本は国土の7割近くを山地がしめる山の国。愛する日本に「山の日」を作ろうと、2010年に日本山岳協会や日本山岳ガイド協会などの山岳5団体が言い出したのがはじまり。

「山の日」が国民の祝日となるまでの経緯を追うと

• 2010年：山岳5団体が、「山の日」制定協議会を発足。
• 2013年4月：「山の日」制定議員連盟発足。超党派の衆参議員100人以上が参加。
• 2013年11月：「山の日」制定議員連盟は、8月11日を「山の日」として決定。
• 2014年4月：「山の日」法案、衆議院本会議で賛成多数で可決。
• 2014年5月：「山の日」法案、参議院本会議で賛成多数で可決。8月11日が国民の祝日「山の日」となる。
• 2016年1月：「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律（平成26年法律第43号）」が1月1日に施行。8月11日は2016年より国民の祝日「山の日」となる。

引用・抜粋　一般財団法人全国山の日協議会「山の日制定の歩み」

まとめると、2010年から動き出して、8月11日を祝日としよう！と法律で決まったのは2014年。で、2016年から山の日の祝日が始まった。

法案の可決から施行まで約2年の時間が空いているのは「国民への周知」期間を要するためです。急に祝日が始まると多方面に影響が出てしまうから。

疑問2：なぜ8月11日なのか？

当初、山の日制定協議会は「6月の第一日曜日」を「山の日」にする計画でした。

6月は夏山シーズン到来で山開きが各地で行われる。第一日曜日なら梅雨入り前でまだ天候も安定している。なので、6月第一日曜日が「山に親しむ日」にふさわしいと考えた。

しかし、2013年4月より、祝日法改正に向けて「山の日」制定議員連盟が発足して関連団体に意見を聞くと6月の案に反対が相次ぐ。

• 教育関係者：授業日数が減る。
• 経済団体と企業：営業日が減る。

意見を調整していく過程の中で「学校は夏休み中で授業に差し障りがない」「企業はお盆休みとつなげやすいので影響が少ない」ということから、6月の第一日曜日ではなく「8月11日」を落としどころとしました。「八」の文字が山の形に見えるため「8」、木が立ち並ぶイメージから「11」とも。

この日取りなら、お盆休みと一緒に長期休暇も組みやすいです。

参考　内閣府「国民の祝日について」／一般財団法人全国山の日協議会／産経新聞「8月11日は山の日、法改正案が成立」／日本経済新聞「祝日大国増えぬ休息」

まとめ

「8月12日」にするという話もあったようですが、日航機墜落事故が起きた日を祝日とすることに違和感があるとし見送られたとのこと。

将来的には、月曜日に移動させる「ハッピーマンデー制度」の対象になるかもという情報もあります。だったら、6月第1日曜日だ、8月11日だ、8月12日だ、という議論は何だったんだろう？という話ではあります。

新設の「山の日」を含めたら、日本の祝日は年間で「16日」となりました。

英国の祝日は年間8日、ドイツ・イタリア・フランスが9日、アメリカが10日。比べると先進国ではダントツの祝日数ですが、有給休暇の取得率が47.6%（2014年）と低いため、実際の休日は外国より少ない。

祝日を追加するよりも、有給休暇を取りやすくするほうが先なんじゃないの？とも思いますが、家族と過ごす時間が増えるのは嬉しいことですよね。

ということで、祝日「山の日」、息子と一緒に遊んで楽しみたいと思います。