5分で復習「子どものインフルエンザ予防と対策」
2014/11/02
冬になると「予防は?」「対策は?」と「インフルエンザ」についての記憶と知識を掘り起こすわけですが、今年もそんな季節となりました。
子どもの予防は親の役目。5分で復習する「インフルエンザの基礎知識&予防と対策」
「インフルエンザと風邪の違いは?」「受診のタイミングは?」「治療方法は?」「完治するにはどれくらいかかるの?」「具体的な予防と対策は?」
インフルエンザについてもう一度復習し、予防をしっかりして流行シーズンを乗り切りましょ。
インフルエンザ5つの疑問
疑問1:インフルエンザと風邪の違いは?
答え:インフルエンザは急に高熱が出て全身に症状があらわれる
普通の風邪→ コロナウイルス、アデノウイルス、ライノウイルスなどに感染して、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、せきの症状。熱は37度~38度の微熱で比較的ゆっくり発症。
インフルエンザ→ インフルエンザウイルスに感染して感染後の潜伏期間(1~3日)は風邪と同じだが、急激な高熱(38度~40度)が出て、全身の倦怠感や関節痛、頭痛を引き起こす。
インフルエンザには、のどの痛みや鼻水もありますが、全身の症状のほうがひどくて、周囲から見ても「重症」なのが一目瞭然です。このあたりが見分けるポイントかと。
疑問2:インフルエンザはどのタイミングで受診すべき?
答え:症状が出たら早めに。48時間以内の治療開始が良い
内科、小児科をなるべく早めに受診する。抗インフルエンザ薬は体内でインフルエンザウイルスの増殖を抑える働きをするため、ウイルス量が少ない早いタイミング、遅くても発症から48時間以内に治療を開始したほうが良いとのこと。
診断は、すぐに結果がでる診断キットを用い、柄の長い綿棒で鼻の奥や喉の粘膜を採取し、インフルエンザにかかっているか?ウィルス型(A型orB型)はなにか?をチェックします。発症直後でウイルス量が少ないと、結果が陰性になることもあり。
おどかすつもりはないけれど、6歳以下の乳幼児がなりやすいインフルエンザ脳症や、中耳炎や気管支炎、肺炎といった合併症のリスクもあり、最悪子どもが死に至るケースもある。これらの発症の予測は難しく、親の注意深い経過観察が必要です。
疑問3:インフルエンザと診断された際の治療方法は?
答え:投薬による治療
インフルエンザの治療薬には「内服薬」「吸入薬」「点滴注射薬」の3つのタイプがある。複数回に渡って服用が必要なものや、1回で投与が完結するタイプなど様々。
子どもや高齢者などで症状が強くて薬を飲むのが難しい時などは「点滴注射薬」を使ったりと、それぞれの状況によります。
インフルエンザ脳症の誘因や重症化の恐れがあるため、市販の解熱剤などを親が勝手に判断して投与してはいけない。子どもへの投薬については「慎重な使用」が前提のため、必ず小児専門医とよく相談して親が納得すること。
疑問4:インフルエンザはどのくらいで完全に治るの?
答え:発症後5日間かつ解熱後2日間=1週間
抗インフルエンザ薬を使用すると急速に熱が下がるため、普段の生活にすぐ復帰しようとしてしまいがちですが、症状がおさまってもウイルスは体内に留まっていて他の人を感染させる恐れがある。
2012年から小中高生がインフルエンザを発症した場合の出席停止期間は「発症後5日間、かつ解熱後2日間」と厳しくなっています。これは「休養のため」ではなく「流行させないため」の措置。大人も1週間は休まないと周囲の人にうつす可能性があります。
疑問5:感染を予防するためにはどのような対策が必要?
答え:手洗い・うがい・ワクチン接種・加湿
心がけたいインフルエンザの予防・対策
- 流行シーズン前に予防接種。ワクチンをしてもかかってしまう人は10~30%いるが、発症しても高熱が出にくく軽症ですむ。
- きちんとした睡眠と食生活で体調を整える。
- 空気が乾燥している時はインフルエンザウイルスが活発化するので、室内の湿度を保つ。
- インフルエンザの感染経路は飛沫と接触。咳やくしゃみは2~3メートル飛ぶので、人混みは避ける。マスクで予防。
- 外出先から戻ったら、手洗いとうがいを徹底的に。
赤ちゃんは特に人混みは避けたほうが賢明ですよね。インフルエンザに限らず、風邪も怖いし。
参考 タケダ健康サイト「インフルエンザ」/アステラス製薬「インフルエンザ」/中外製薬「インフルエンザQ&A」/リセマム「小児科学会が治療方針、抗ウイルス薬を推奨」/日本小児神経学会「インフルエンザ脳症はどうしたら予防できますか?」
まとめ:こまめな予防と対策を
これがすべてではないですが、ざっとインフルエンザの「基礎知識」と「予防と対策」をまとめました。
子どもの幼稚園や学校といった集団生活の中でのインフルエンザ予防はなかなか難しいところもありますが、それでも「予防接種」や「日常生活での予防」など、感染を防ぐために家族でできることはたくさんある。身近な対策からやっていくことが大切です。
これ書くためにいろいろ調べている最中に、インフルエンザの合併症で2歳の子どもを亡くした親御さんの手記が出てきて、読んだら胸がぎゅって苦しくなった。
確率的には低い話なので無駄に不安を煽るのは本意ではないけれど、「かかったらどうしよう」と漠然とした不安をただ抱えてオロオロするのではなく、インフルエンザの実態や予防・対策を把握し、適切な対処をして仮にかかったとしても被害を最小限に抑えたいものです。
ということで、今年も我が家はインフルエンザの予防接種に行ってまいります。
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