収入が減ったらみんなどこから節約を始めるのか?傾向を調べ始めたらなぜかお金が貯まらない理由にたどり着いた
手元にお金を残す(貯金する)には「収入を多く」して「支出を少なく」すればいいのは、誰しもがすぐわかる。
「収入を多くする」は今回は横に置いておきます。現に最近収入が減ったからこんなエントリー書いてるんだけど、そこはツッコまないでそっとしておいて。
で、問題は「支出を少なくする」ほう。
わたくし、常日頃から節約が趣味みたいなものなのでフットワーク軽くとりあえずなんでもやってみるのを信条としておりますが、「これ以上、支出で削れるところなくない?」と壁にブチ当たり。
はて、よその家庭は収入が減ったりお金がなかったらどこから節約して支出を削っているのだろうか?
ちょっと調べてみました。
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収入が減った場合どこから節約するのか?
極論。仕事を失って収入が途絶えたらどこの支出項目を一番に削るのか?
「失業者世帯の支出水準」という総務省の調査データがあります。
引用 総務省統計局「全国消費実態調査」
勤労者世帯の支出水準を100とした場合
支出項目 | 世帯あたり |
---|---|
食料 | 89.0 |
住居 | 102.1 |
光熱・水道 | 95.3 |
被服・履物 | 65.0 |
交通・通信 | 77.7 |
教育 | 42.8 |
教養・娯楽 | 81.0 |
消費支出合計 | 80.0 |
勤労者の支出額と比較すると、失業者の支出額は全体で「2割減る」傾向にあり。
その中でも
- 教育
- 被服・履物
- 交通・通信
- 教養・娯楽
といった、目の前の生活にあまり直結しない部分から真っ先に減らされる、という傾向がこのデータから読み取れます。
逆に「食料」「光熱・水道」「住居」は大きく減らない。減らせない。
節約の項目として、まずは何よりも先に「教育」が6割近く削られる現実には考え込んでしまいます。まあお金がなければ背に腹はかえられず、教育もできる範囲でしかできない。
教育に続いて「被服・履物」「交通・通信」「教育・娯楽」が、2割~4割減らされるのが世間一般の平均的な行動パターンのようです。
ここから得られる教訓は
- 日々の生活に直結する「食料」「光熱・水道」「住居」は収入がない状態でさえも削りにくい。
- 「教育」「被服・履物」「交通・通信」「教育・娯楽」といった日々の生活に遠いところから見直す。
あとは
- 「教育」を削りたくなければ備えておく。
といったところでしょうか。
今回、Yahoo!知恵袋や発言小町といった質問サイトに上がっていた「節約するなら何を一番に節約すればいいのでしょうか?」という質問も片っ端からかなりの数を読み込んでみました。
答えはご想像の通り。
「ファッション」「美容」「レジャー」といった、あまり日々の生活に直結しない部分に対する削減を真っ先に提案する回答が多数です。やっぱり。
いざ節約、さてどこから?
まずはこの大原則を頭に置いておくと、節約も効果が早めに見えてくるのではと考えます。
その節約に「目的」はあるのか?
でもこれって節約する人がどの分野に興味があって情報を持っているか、どの部分が強いのか弱いのかによって、節約のアプローチの仕方がまったく異なってくるはずです。
実際、我が家も「携帯電話料金の削減」には異様な執念を燃やしますが、「食費の削減」には子連れの買い物の手間と食材の安全度を優先させてケチらず食材宅配サービスを利用しており、減らす気があんまりない。安さを追求すれば近所のスーパーで輸入物の農薬漬け商品を買えばいいのですが、この「譲れない部分」は人ぞれぞれの感覚に大きく依存するのでなんとも。
なので、上のようにいろいろ調べても「人によってそれぞれ環境やお金をかけるところのこだわりが違うから、よその家計を見たってどこから削るのがベストなのかなんてわからんものなのでは?」という結論になってしまう。「日々の生活に遠い項目から節約」という当たり前と言えば当たり前な傾向は学べますが、わかってもその程度です。
こういった節約ネタを雑多に書くブログをやっていると、よくコメント欄から節約に関する質問をいただきます。
質問自体はうちのブログや記事に足りない部分が明らかになるし、僕の持ちえない新たな視点に気付かされることも多いので大歓迎です。しかしながら、こと節約ネタに関しては宙ぶらりんな質問をいただくことが多いのも事実。
「ああまたこれか」と一定数いる質問ユーザーの傾向、「どうしたらいいのでしょう?と漠然とただ聞いてくるだけの人ごとパターン」と「コツ・テクニック・方法だけをいきなり求めてくるド直球パターン」
これには困ります。
自ら調べた形跡なし。どのくらい事前知識があるのか、家族構成や現状の問題点といった前提の伝達もたいしてない。そして彼らとやり取りして気付いたポイント、必ず共通しているのが、節約の「目的」がすっぽり抜け落ちていること。
例えば、いきなり「携帯料金を安くする方法を教えてくれ」だけ。現在、何人家族でどんなプランでどこに何年払い続けているのかの説明もなし。これ、定期的に出現します。悪いけど、「知らんがな」です。
おそらくこの人たちに「なぜ節約するのか?」と目的を聞いたら「わからない」といった回答が返ってくるのが目に見えます。現にそう返してきた人が過去にいてひっくり返ったことがあるからいちいち聞かない。
「お金は大切」「だから節約も大切」ってのは大前提として身にしみついている。でもなんとなくわかっているだけで腑に落ちていない。なので、ただ節約の方法を聞けばいいと思っている。しかも即効性のある方法を教えてくれ、ときた。
これでは節約はうまくいかないし、お金はいつになっても貯まらないと思うのです。
結局、何が言いたいか。
目的がない、目的が自分の中で明確に見えていないから、小手先の方法をただ求めているではないですか。答えを急ぐ理由はそこですよね。ってこと。
そう、よその家の節約項目の総務省データを調べ始め「あれ?偉そうに能書きたれてるけど、これやってることは質問の人たちと同じじゃない?」と気付いた自分への戒めでもあります。
思い描く未来へ向かうため、その節約の目的は何なのか。どんな行動が必要か。その行動に意味はあるのか。収入が減った、イコール、節約しないと!と直結する思考の源は何なのだ?
ただむやみに節約しなきゃと日々自らを追い詰め、ただコツ・テクニック・方法に溺れる人は、お金が貯まる人には永遠になれない気がするのです。
たぶんもっと大きい部分で人生や生き方、そこからお金を貯める「目的」に落としこむべきなんだろうけど、そんな高尚なことは言えるほど偉くもないし、悟ってもいない。
しかしもっと小さいところならできるかも。例えば、自分にとっての節約の「目的」を習慣的に問い続けることで、世間一般で言う「節約疲れ」「節約ストレス」から少しは解き放たれ、違った節約の楽しみ方やスタイルが見えてくるのではないのかな。
自らも、そしてこのブログも。上っ面の方法だけを追い求めるだけでなく、お金が貯まる人になれるよう、目的を持った節約の本質を読んでくれる方と共有し追い求める存在であり続けたいと思うのであります。はい。
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固定費を聖域にせず切り込んだ方が節約効果は高いです。
我が家はローン見直しをさんざん提案してますがめんどくさいらしく…
銀行で借りてたら借換えをチラつかせて相談に行くと個別対応とかもあるらしいですよ。
余裕があっての節約ならふるさと納税やNISA、来年から誰でも出来る確定拠出年金
はお得度が高いと思います。
電気代も最新家電に変えた方がランニングコスト安い場合が多いし。
自分の家計が把握出来ない人は『ライフプランニング』で年表作って貰ったらかなりわかり易かったです。わが家は生命保険の担当者に収入はシビアに支出はメタボ気味で作成してもらい定期的に夫婦で話し合ってます。
それでも不安で共働きを辞められない(笑)
たかはらさん
いつもコメントありがとうございます。
そうですね、おっしゃるとおり固定費にも手をつけたほうがいいことにはいいですがどこから手をつけるべきかの確率論として総務省データを引っ張ってきたまでです。
いろいろ積極的に節約に取り組まれているようで勉強になります。意外とやってみると簡単なことだったりと、めんどくさがっちゃだめなんですよねとコメントを読みながら自らに言い聞かしてます。
永続的に収入が続くという保証もなく、不安なのは僕も同じです。年表、我が家も作ってみようと思います。