1,000円以上のランチが500円で食べられるランチパスポートって何だ?
2019/01/31
午後が眠たくなって仕事にならんから、昼は抜くことがしょっちゅうの管理人ねむたいでございます。
食べるのは好きだけど、ランチに情熱をまったく燃やしていないので、最近のランチ事情に疎い。というかあんまり興味がない。
巷ではどうやら「ランチパスポート(略してランパス)」なるものが流行っているらしい。
先日、東京の新橋界隈のお客さんとの雑談で「えっ?「ランパス」を知らないんですか?」と、さも常識かのように言われて軽くムカついたので、「ランチパスポートとは何か?」をいつも通りしつこく調べて徹底解説します。
photo credit: 樹/Tatsuru via photopin cc
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ランチパスポート(略してランパス)とは?
- 「ランチパスポート」は本であり、価格は1,000円前後。
- 各書店やアマゾンでも購入できる。
- 発祥は高知県。2015年1月現在、41都道府県77地域分が出版され、累計180万部以上。
- 店のオペレーションに配慮してエリアあたり最大1万5千部の発行。売り切りが基本。
- 東京だと「新橋」「池袋」「新宿」「渋谷」「赤坂」「自由が丘・中目黒」などエリアごとに1冊出ている。
- 東京近郊だと「横浜」「千葉」「湘南・鎌倉」「さいたま市」なども発行されている。
- 1冊あたり、だいたい100店舗くらいの掲載。
- 掲載店舗の500円以上のランチがこのパスポートを提示することで「500円」に。
- エリアによっては、1,500円以上のランチを1,000円で食べられる「プレミアムコーナー」も。
- 発売日から3ヶ月の有効期限あり。
- 好評なエリアは、新たな有効期限で第2弾・第3弾の発売もある。
- ランチパスポート1冊につき1名の利用が可能。
- 1回利用するたびにパスポートにスタンプを押してもらい、掲載1店舗あたり3回まで利用可。
- 使える曜日や時間が決まっていたり、限定数がある場合もあり、門前払いの覚悟が必要。
- サイズがポケットに入らないサイズなのはわざと。利用者が昼休みに持ち歩く姿を宣伝につなげている。
この「ランチパスポート」を持参して掲載のお店に行くと、お店によっては1,000円以上のランチが500円で食べられるという、かなりお得なシステム。お小遣い制のパパにはありがたいです。
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ユーザーとお店のメリットを考える
ユーザー側のメリット
ユーザーにとってはいろんなお店に行くきっかけにもなるし、お得にランチが食べられるのでお財布にも優しい。スタンプを押してもらって軽いコレクション感とエリアの征服感も味わえる(たぶん)
ランチパスポートの購入代1,000円の初期投資はすぐ回収できるので、毎日「どこにランチを食べに行こう?」と朝から考えているようなユーザーにとっては、デメリットは感じられません。
掲載店がどれもまずいとか、お気に入りの店がランチパスポートの対象店舗になって混んでしまい困る・・・ということはあるかもしれませんが。
あと上にも書いたように、限定数があったりと門前払いも多いようなので、開店直後に並ばねば食べられないような店を省いた「時間や労力を使わずに本当に500円で食べられるおいしいお店は実質どれくらい?」の内容チェックは必要です。
お店側のメリット
Photo: ランチパスポート参加店にはノボリが立っています。 by Nori Norisa
ランチパスポートに参加するお店側は、認知度の向上や、客単価の多い夜の来店へつながることを期待していると思われます。
そもそもランチの利益率は基本的に低いのは素人でもわかります。ただでさえ利益率が低いのに500円へ値下げをして赤字覚悟の投資をせねばならず、それがうまくリピーター獲得につながってくれればいいけどそんなうまいぐあいにいくもんなの?
お店の掲載料は無料。しかしながらエリアの周囲のお店がランチパスポートにこぞって参加していれば、お客を取られるので参加せざるをえないというジレンマを抱えたお店も多そう。また、パスポート第2弾、第3弾を出しているエリアもあり、「延々と500円を続けるの?」と切り上げ時の判断も難しそうです。
この間、たまたま入った居酒屋のランチがおいしく、ちょろっとお店の人としゃべって感じが良かったので、5時間後に同じ店ののれんをくぐって昼と夜のダブルヘッダーやりました。「こういうパターンのお客さん初めて。ランチのお客が夜に来たためしがない」と店員さんが驚いていたのが印象的。
昼を夜につなげるランチ時のサービス券の配布などの販促をうまくやらず、待ってるだけで「ランチのお客が夜に来たためしがない」のは当たり前。もうちょっとうまくやりようがあるかもよ?とツッコミ入れたいけど余計なお世話だし、昼から夜への動線をお客に対してきちんと引いていないのはその店に限らない。
ランチパスポート掲載店は、パスポートを使ったユーザー限定で1杯無料券といったサービス券を配布して、どのくらいのユーザーが夜に流れてくれたかといった効果測定を行う必要がある。それをやらないと昼の赤字だけ垂れ流してなにやってんだ?って話です。
また、ランチパスポートの全国拡大を聞いて思い出すのは、一時期のブームより相当下火となっている「クーポンビジネス」(例:グルーポン)。安値狙いのユーザーがどばっとクーポンを購入し、大量に店へ押し寄せ、店が捌ききれずに不手際が起こり、お客が怒ってネットで炎上。そんなこともありました。
その後、安いだけで飛びついてクーポンを購入したユーザーが、お店の息の長いリピーターになったか?を考えると、クーポンビジネスがものすごい下火になっていることから結果は明白。今後、ランチパスポートがクーポンビジネスの同じ轍を踏むことなく成長していくかは、要注目です。
まとめ
出版元のメリットは、パスポートが売れれば「儲かる」なのであえて言及しませんが。
ランチパスポートに3ヶ月という「絶妙な有効期限」をつけたのは慧眼です。あと、飲食店に対してのWeb集客、仕入れ、経理ソフトやコンサルティングなどの周辺ビジネスもまとめて提供していけば手堅く儲かると思う。
まあ正直言って、出版元やお店側の事情は、お客にはあんまり関係のない話です。
ママ友とのランチにランチパスポートを活用しているママもいるようです。賢いな。確かにビジネスマン、ビジネスウーマン向けだけじゃない。
ママに限らず、パパも毎日のランチを楽しく!少ないお小遣いにやさしく!うまくランチパスポートを使いこなしたいところですね。
※2019年最新。Amazonで発売・発売予定のランチパスポートへリンクしておきます。
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