ビジネスホテルの空室がなく予約ができない！出張族のための宿泊をなんとか確保する方法ひとひねり

仕事の出張帰り。新幹線で寝てました。

なんか変なにおいすんなーと首を横に向けた体勢のまま、座席の隙間から半分眠った状態で後ろを覗き見たところ。

真後ろの席のおっさんが靴を脱いで足を僕のシートの背面にかけており、目の前にでーんと足があり。その距離、数センチ。この足のうわわあああぁ

それもこれも外国人旅行客急増のせいでどこのホテルも満室。仕方なく日帰り出張を強行したせいです。

要は見知らぬおっさんの足のにおいをかぐはめになったのは、大量に日本へ押し寄せる外国人旅行客のあおりを食ったから。いや日帰り関係なく新幹線には乗るので、完全に八つ当たりなのは知っている。

「今、ビジネスホテルの予約がまったく取れない！」

これほんと。ホテルの部屋が枯渇しており、都市部で前日に急に予約を取るなんてまず無理。1週間前も無理。そして宿泊料も高騰しております。

ただ、仕事は急に入るもの。

急な出張で宿泊場所を調達せねばならなくなったとき、自分はどうやってビジネスホテルを予約しているのか。

結婚前は週3回日帰り出張、年間100泊以上ビジネスホテル住まいなどハードな出張族だったわたくしめが編み出した「ホテルが満室で予約が取れない時、寝床をなんとか確保するワザ」を今回はまとめてみます。

ちなみにお気に入りのビジネスホテルチェーンは「リッチモンドホテル」と「ダイワロイネットホテル」です。聞かれてないか。

Photo: Business Trip by Andy Rennie

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ホテルが予約できない惨状をおさらいしておく

Photo: Kyoto by Moyan Brenn

日本政府観光局の発表によると、2015年7月は1ヶ月あたり過去最高の192万人の訪日外客数を記録。

2015年1月～7月の累計で1,100万人を突破しています。

ちなみに2014年は1年あたり過去最高の1,341万人。2015年は年間1,800万人を見込んでいるとのことで、これは2011年の3倍です。

参考　日本政府観光局「報道発表」

道理でどこ行っても外国人だらけなわけです。東京なんて銀座も上野もお台場もみんな外国人だらけでここはどこだ？って感じです。

この間、東京の都心からはずれた吉祥寺のドラッグストアに入ったら中国人でごったがえしており、免税専用レジまで用意してあってびっくり。「なんで吉祥寺くんだり（失礼！）にこんなに中国人観光客がいるの？」とそのあと飲みに行った居酒屋のオヤジに聞いたら「吉祥寺に近いジブリの美術館にみんな来てんだよ」って教えてくれました。なるほど。

円安、ビザの発給緩和、消費税の免税拡大などの流れから増え続ける外国人観光客。

そしてその影響で日本のホテルが枯渇しておりどこも空きなし。押し出される形でビジネスホテルを求めてさまよう日本のビジネス客。

もちろん需要と供給で価格は決まりますので、宿泊費も高騰の傾向にあり、もはや企業の出張費（出張手当）でまかなえないレベルにまで来てます。都内だとビジネスホテルなのにシングル1泊1万円オーバーとかザラ。みんな差額は自腹切らなきゃでしょ。

ホテルが予約できない時の回避策を考えてみよう

あっさりホテルが予約できればそれで問題ありません。予約が取りにくい時、取れない時はどうすればいいか？

回避策3つ+αを検討してみます。

1：郊外のホテルに目を向ける

Photo: Hotel room by Jennifer Woodard Maderazo

例えば、東京の新宿で仕事の場合、周辺のホテルが取れなければJR中央線沿線で郊外のホテルを探す。立川や八王子くらいまで。もしくは埼京線の埼玉方面へ目を向ける。

東京の東側でホテルが取れない場合は、千葉方面ならビジネスホテルが確保できる可能性が残っています。いよいよお手上げになったら京成線沿線のビジネスホテルが穴場でおすすめ。

ただ翌朝、郊外から都心へ向かう通勤電車のラッシュに揉まれる苦行がもれなくおまけでついてきます。しかも宿泊の荷物ありなので余計しんどい。

大阪なら、梅田で仕事がある場合に周辺のホテルが取れなければ守口方面、本町なら東大阪方面、難波なら堺方面まで足をのばす。

でもこれ土地勘があり、この駅で乗り換えて何分電車に乗れば着けるなという距離と時間の感覚がちょっとないと、ホテルを探すだけでも時間と労力がかかって大変です。僕は仙台って1回しか行ったことがないのですが、仙台市内のホテルが満室で郊外のホテルを探せと言われたらどこから攻めればいいのかもわからず難しいです。

ちなみに宿泊予約サイトのシェアトップ3は「楽天・じゃらん・るるぶ」。登録ホテル数も多いのでまずは大手から探すのが一番の近道です。ご参考まで。

• 楽天トラベルで東京のホテルを探す
• 楽天トラベルで大阪のホテルを探す
• じゃらんで東京のホテルを探す
• じゃらんで大阪のホテルを探す
• るるぶトラベルで東京のホテルを探す
• るるぶトラベルで大阪のホテルを探す

2：当日午後にホテルに直接電話予約

通常、シティホテルのキャンセルポリシーは厳しめ。だいたい宿泊予定日の前日よりキャンセル料金が発生します。

しかしビジネスホテルの場合、「宿泊当日の午後3時～6時」くらいまでなら「無料」でキャンセルできるところが多い。

なので昼か午後にホテルに直接電話すれば、その場でキャンセルほやほやの部屋を確保でき、意外とあっさり泊まれることも。

また、だいたいのホテルは空室が発生した場合「自分のところの公式予約サイト」に優先的に掲載します。旅行サイト経由で予約されると、ホテル側が旅行サイトへ手数料を払わないといけないため。

当日宿泊を狙う時は、まず公式サイトから順にチェックしたほうがいいです。あらかじめホテルチェーンの会員に入っていれば、会員優待価格で泊まれますしね。

3：深夜バスを使う

Photo: MITSUBISHI FUSO Aero Ace HD by hans-johnson

深夜バスで寝ながら出張先へ行く。寝ながら出張先から戻る。というパターンも考えられます。

22:00に東京の新宿を出れば、翌朝7:00には大阪の梅田に着きます。片道8,000円くらいだし、新幹線より格安。

過去3回ほど、自分は深夜バスに乗りましたけど、どうも神経質な性格なため深夜バスは向かないみたいです。

どこでもどんな状況でもすんなり寝られる人なら、深夜バスはお手軽で時間も有効活用できるのでいい方法だと思います。

自分が直近で使った高速バスは「ウィラートラベル」。巷の評判はかなり好評。自分も不満はなく、文句言ってるのは単に合う合わないの問題です。

参考　全国高速バス予約「ウィラー・トラベル」

4：その他のパターン

ホテルも深夜バスもNG、いよいよ手詰まりとなったら以下を考えます。

• カプセルホテルに泊まる
• 健康ランド・サウナに泊まる
• 漫画喫茶に泊まる
• ラブホテルに泊まる
• 気合いで日帰りにする
• 出張しない

冗談抜きでこういうパターンを考えざるをえないほど、現在の都市部はビジネスホテルの予約が取れません。

まあ、漫画喫茶やラブホテルで領収書もらって経費で落ちるのか？という疑問は残りますが、最悪泊まるところがなければこういう選択肢を考えるしかありません。

スケジュールをパンパンに詰め込んで気合いで日帰り出張を強行し、終電間際の新幹線に飛び乗ったところで。冒頭にて話した後ろからのおっさん足クサ攻撃を食らい、通路をはさんで座ってる団体は席を向かい合わせにして居酒屋のぞみを勝手に開店して盛り上がっているわで、それはそれでまったく快適とはほど遠い状況でしたけど。

がんばろう。出張族

Photo: rest your head by Jason Trbovich

日本が外国人旅行客ウエルカムの政策をバンバン取っている以上、2020年の東京オリンピックまでは都市部においてこのようにホテルが枯渇した状態が続くのかもしれません。

日本自体は人口減、外国人旅行客がずーっと増え続ける保証はどこにもない。ホテル業界は設備投資に慎重にならざるをえないため、ここから新規でホテルが急激に増えるというのも考えにくいです。

だからAirbnbみたいな仕組みが活用され、今後ますます広まっていくのかもしれませんけど。

※「Airbnb」とは？：エアビーアンドビー。民泊をネット経由で仲介するサイト。世界190カ国以上で事業展開。日本では旅館業法など法律の観点からいろいろグレー。友人が1年前に買った都内のマンションにAirbnbを使い部屋を貸し出している住人がいるらしく、共有スペースを日替わりで外国人旅行者がうろうろしていてセキュリティもへったくれもないとぼやいてます。

ともあれ外国人旅行客の話は正直どうでもよく、ビジネス客の僕らは、今晩自分が泊まる寝床の確保が切実。直前に決まる都市部への出張で宿泊がからむと、とにかく慌てる生活はしばらく続きそうです。

とりあえず、「郊外で宿泊場所を探す」か「ホテルに直接電話して当日のキャンセル分を速攻で拾い上げる」「ホテルの公式サイトにアップされた当日キャンセル分を奪取する」が現実路線。

あとは「深夜バスの利用」や「日帰り強行軍」なども念頭に置きつつ、出張族は必死にビジネス戦線を戦い抜かねばならんのです。お互い、がんばりましょ。

※ 他にいい方法あったらぜひコメント欄から教えてください。オフィスの床にコピー用紙を敷き詰めて寝るとか野宿とかはもう若くないのでカンベン。