子育てパパがなにかやらかしています。

イクメンて呼ばれるの大きらい。子育て世代におくる、ちょっと役に立てたらいいなブログ。当サイトは広告を含みます。

*

この本が「パパ向け育児本」の新定番となる

      2014/11/18

新しいパパの教科書

子育て成功者の集い(?)NPO法人「ファザーリング・ジャパン」著の、パパに向けた子育て本「新しいパパの教科書」を読了。

協調性がなく、何よりも集団行動が苦手な僕には、パパ友集団でなにかやろうなんて発想は死んでも出てこないため、ファザーリング・ジャパンの目覚ましいご活躍は遠巻きにただ見ておりました。

この本も冷やかし半分に「ブログのネタになるかな」くらいで手に取ったのですが、悔しいかな「当たり」です。

回し者ではありません。が、ごちゃごちゃ言わずに1,000円+税を素直に払って、世のパパ、特に「これからパパになる人」は熟読をおすすめ致します。

スポンサーリンク

 

どんな本なの?

極論:「理想のパパ像」養成本

「新しいパパの教科書」といっても、理想のパパ像を教えたいわけではありません。子育てに正解はなく、パパのあり方は多様性があってよいのです。ただ、子育てやパパのあり方に正解はないにしても、セオリー(理論)はあるはずです。

本書の「新しいパパのセオリー」を学ぶことで、「笑っている父親」への一歩を踏み出していけただけたらと思います。

いや、この「はじめに」は、嘘です。この本のセオリーを掌握し全部できたら、超完璧な「理想のパパ」が出来上がります。という意味では、極論を言うと『「理想のパパ像」を教える本』です。

この理想のパパ像のオンパレードの前に「オレにはこんなのできないよ・・・」と打ちひしがれるか、「よっしゃ!やってやるぞ!」と燃えるかは、そのパパ次第。まあ、燃えたほうが100倍育児を楽しめると思うけどね。

最初からスムーズにできたら苦労しません。こんな本もいりません。育児なんて気負って、ただ突進して、試行錯誤して、だ。

結果、失敗や反省も多々あるんだけど、楽しんでなんぼでしょ。この本も「育児を親の義務と思わずに、どうせやらなければならないのなら、楽しく行いたいもの」だと言っている。「楽しんでやるために、どうしたらいいか」が、ここにはある。

 

本のターゲットと内容

子育て中のパパと子供 (2)

Photo: Nuevasaficiones by Andrés Nieto Porras

「新しいパパの教科書」は「プレパパから3歳児パパまで」がターゲットになっています。個人的には特に「これからパパになる人」におすすめします。それは、なぜか?

いやもう、ママからすれば噴飯ものだと思うけど、「保育園」と「幼稚園」の違いもよくわかんなくて、理解に時間がかかるものなのね、パパは。

そういう過去を辿ってきたパパたち(ファザーリング・ジャパン)が書いている本なので、丁寧でわかりやすい。「はてなマークが頭の上に浮かびまくっているパパ」の思考回路がわかっているから、何を説明すればいいかのポイントが簡潔で、混乱させるような情報は極力排除され、「最低限」がきっちり押さえてある。図もわかりやすいし、アンダーラインが引いてあったりとポイントも掴みやすい。

パパの子育て術はこの本1冊でほぼ網羅しており、かなりの「子育ての近道」ができる。自分がこの3年間苦労してきた道を振り返ると、1,000円でこれだけショートカットができるなら払う。躊躇せずに払う。

ましてや「情報がまっさら」な「これからパパになる人」には、最適すぎる本です。

内容は、子育てを取り巻く社会の変化や「なぜ今、パパの育児が必要なのか」という背景から、夫婦のあり方、男女のモノの捉え方の違い、子育ての基礎知識、家事のテクニック、仕事とのバランス、地域活動の重要性などなど。

「範囲を広げすぎ」と言えばそうだけど、まず「パパの子育ての全容を把握する」ことが重要。

もっと知りたいポイントは、他の本やネットでさらに掘り下げればいい。でも、この本に料理のレシピまではいらないと思うけどね。「下手なことせずに、レシピ通り忠実に作れ!」は、おっしゃるとおりでございますが。

中でも特にママとの「パートナーシップ」の解説は、かなりためになるはず。今までの夫婦ふたりの関係に子どもが間に入っただけで、こんなにガラリと変容するものなの?と、僕がめちゃくちゃ戸惑ったポイントです。

「頑張ってね」といった指示文でママに声掛けするのではなく、「いつも頑張ってくれているね」と受容する声掛けをすると、ママはホッとした気持ちになるはずです。「いつもありがとう」「助かっているよ」など、ねぎらいの言葉を、遠慮することなく、ママに伝えましょう。

パパとしては「手伝ってあげようか?」と好意で言ったつもりでも、実は「手伝う」の言葉の裏には「育児はママの役目であり、オレの仕事ではない」という意識が隠れており、その態度にママはカチン!と来るのです。

こういうポイントを知っているだけでも、知らぬ間に地雷踏んで「あれ?なんか怒らした?」ということも「多少は」減るものと思われます。このへん、自分で気づくか、他の育児書で学ぶものだけど、早く知っておくにこしたことない。

無自覚で出てしまうものなので、何度も何度も読みなおしてパパ自身の意識改革・矯正が絶対に必要なポイントです。

他にも、パパの家事への考え方、取り組み方といった大切な部分も解説。

花王「家事をする既婚男性の意識・実態調査」の「現在、十分な収入があれば離婚したいですか?」という質問。

「離婚したい」「離婚を考えている」と答えた割合は、夫が家事をしない妻:47%、夫が家事をする妻:13%。パパが家事をすると離婚のリスクが減る。

家事は「手伝ってあげる」のではなく、フェア(公平性)を求めるものでもなく、シェアする意識で臨むべきなのです。

家庭内の「家事のシェア」を甘く見るな、と。

ほんの一部分を抜粋してみました。このように「なぜそれが必要なのか?」を同じパパ目線で丁寧に解説しているので、育児本によくありがちな上から目線の説教臭さもなし。すっと頭に入ってきて理解しやすく、実践しやすいのです。

 

転ばぬ先の杖は何本あってもいい

子育て中のパパと子供 (1)

Photo: lightfantastic by Petras Gagilas

他にも多くの気付きを与えてくれます。例えば、絵本の選び方。

パパとママの両方が絵本をセレクトすることで多様性がうまれ、子どもの経験と想像力の幅が広がります。

今まで、妻が「これが良さそうよ」と言った本を、そのままはいはいと僕がネットで注文してましたが、きちんと「パパ目線」で絵本選びに参加しなくちゃいけないな、と。

もっと早く知っておけば楽だったのにな、という内容も。

僕は子どもが産まれて半年くらい経ってから、自分の子どもをようやくかわいいと思い出したタイプ。「ちっとも自分の子をかわいいと思わないんだけど、自分って欠陥人間なのかな?」と思い悩んだものですが、この本を読んでいたら「男の子育てスイッチの入りは、ママに比べて遅い傾向」にあることがわかるし、「そのうちパパスイッチが入るだろう」と気楽に構えていられる。

パパはパパなりに、様々な壁にぶちあたる子育て。転びそうになったときに、どの杖をつくか?と悩んで行動に移せないようだとそれはそれで問題ですが、転ばぬ先の杖は何本あってもいい。

そんな転ばぬ先の杖のうちの1本。パパの子育ての仕事の全体像を俯瞰し、この先どんな未来が来るのか?どんな問題が起こる可能性があるのか?「パパの子育て」のキーポイントはなにか?事前に把握しておくには、よくまとまった一冊です。

子育ては期間限定のプロジェクト。そして、ポジティブかつクリエイティブな仕事なのです。主体的に子育てに取り組み、「父親であること」を楽しんでいきましょう。

パパ向け、特に「これからパパになる男性」に向けた育児本の新定番として、強く強く推薦させていただきます。とりあえず読むべし!

 - 子育てネタ , ,

ad

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

※管理人の判断によりいただいたコメントを公開しない場合がございます。迷惑コメントに困っているためご了承ください。

  関連記事

男の子の戦いごっこヒーローごっこはやめさせるべきか。親がせねばならぬことは何かあるのか。を考える

「今日は幼稚園でなにして遊んだの?」 「戦いごっこ!」 うちの4歳男子(幼稚園年 …

子どもの防犯グッズの最新事情をおさらいする

子どもが常に親と一緒にいて、目が届くうちはまだいい。 幼稚園、小学校と親の目が離 …

子どもの自転車は親の前と後ろどちらを走ったらいいのか (2)
子どものひとり自転車は親の前と後ろどちらを走らせるのが良いのか?検証してみる

祝。我が子が自転車一人乗りで公道デビューをしました。 はて? 親の自転車と子ども …

「足の爪の正しい切り方」をご存知ですか?私は30年以上間違ってました

息子との爪切りタイムは至福の時間 なぜか息子(2歳)の爪は私がずっと切ってます。 …

本屋さんが本気でおすすめする新刊絵本ランキングって興味ない?

しょっちゅう言ってる気がするけど、子どもの絵本って「定番の絵本」に頼りがちですよ …

子供が適当に投げてもよく飛ぶ紙飛行機はどれ?を検証してみた

「紙飛行機作って!」 3歳の息子にねだられ。 折り紙を適当にちょいちょいと折って …

「東武博物館」子供連れはじめてガイド

いつでも行けると思うと行かない。そんな典型だった東京にある東武鉄道の「東武博物館 …

子供の写真をデジカメプリント!おすすめ送料無料のお店をレビュー

写真のデジタルデータって、保管しているだけで見返すことはほとんどない。これはすべ …

4歳子供連れ東京ディズニーシーのコース実践記録と気づいたこと

4歳の息子を連れて東京ディズニーシーへ行ってまいりました。 僕自身もディズニーシ …

子供の誤飲事故はどういうパターンが多いのか?厚生労働省の報告から学ぶ

あたりまえだけど、我が子は親が守らないと。 普段のほほんと暮らしていると「そんな …