空手の道場訓に身を引き締められたついでに、子供の習いごとは「道」のつくものがいいかもねという話
2014/11/18
2014年5月11日(日)放送のTBS「情熱大陸」を録画していたものを、流し見。
かなりぶっ飛んだ宇宙人っぷりを発揮していたヴァイオリニストの五嶋龍さんが、空手の道場訓をそらんじていました。
その内容が人生訓に通じるものがあったので、書き留めておきます。
photo credit: fatboyke (Luc) via photopin cc
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空手の道場訓に身を引き締めてみる
道場訓
一、人格完成に努むること
一、誠の道を守ること
一、努力の精神を養うこと
一、礼儀を重んずること
一、血気の勇を戒むること
「日本空手協会は、5つの訓え「道場訓」を基に会員を指導している」のだそう。初めて知りました。
解説を調べると様々な解釈が出てきますが、空手やるでもなし、その時、その立場で個々人が感じたように柔軟に解釈すればいいんじゃないかと思います。
空手に馴染みのない僕には、この5つの道場訓が「人生訓」を明確に説いているように感じ、かなり心に響きました。
特に最後の「血気の勇を戒むること」。自らを磨き精進することで、腹を立てて人と喧嘩することなく、心にゆとりを持って生きる。そう心がけたいものです。
子どもの習い事には「道」を学ばせるべき
photo credit: marcin brzezinski via photopin cc
かくいう僕も、中高6年間、剣道をやっておりました。
なぜ剣道を選んで、なぜ高校でも凝りずに続けて、なんでその後やってないのか、特に明確な理由はないのですけど。
竹刀を使って他人を全力でぶっ叩くというのは人生でそうそうないですし、思春期の有り余るパワーを竹刀を使って効果的に発散でき、非常に有意義なスポーツではありました。
現代のように「熱中症になるから水分を積極的に取れ!」みたいなことは一切ない前時代的な教育を受けた世代です。水を飲ませてもらえないのも練習のひとつ。真夏にクソ暑い防具をつけて、何も疑わずに必死に竹刀を振ってました。
薙刀(なぎなた)道と同様、剣道は武器がないと対人格闘という観点ではまったく役に立たないものです。大学時代に渋谷で酔っぱらいに絡まれた時に「うわー。こういう時のために、やっぱ空手か柔道やっときゃよかったかなー」と胸ぐら掴まれながら冷静に考えていたことを思い出します。
ひたすら根性はつきましたが、やはり剣道をやっておいて一番良かったと思うところは、
- 礼儀
- 所作
このふたつです。これは、社会人になってもじわりじわりと効いているのを実感します。
どこに行っても「礼儀」にうるさい年寄りは多いもので、僕がだいたいどこでも必要以上にかしこまることなく対応でき、概ね周囲に好評なのは剣道をやっていたおかげです。
そしていにしえから続く日本人が大切にしてきた「和の心」、姿勢や行動の節々に表れる「所作」の美しさを学べたのも剣道のおかげです。「所作」のうちでも、特に自分の中で大きなウェイトを占めていることがあります。それは、武道における「残心(ざんしん)」の概念を、自分の中に常に宿していること。
「打った後でも反撃に備えて、心を残す」「打った相手に礼を尽くし、心を残す」
日常生活でいつも刀を抜いてピリピリしているわけではないですし、「じゃあどこで使ってんのよ?」と聞かれると具体的な回答に窮するのですが、仮にこの「残心」の概念がない日々だったとすると、自分の中で「他人との接し方」がずいぶんと違うものになるでしょう。
完全な結果論ですが、今となっては剣道をやっておいて良かったなとつくづく思うのです。
剣道は「モテない」ので、男子にはそんなにおすすめしません。
ただ、「空手道」「柔道」「合気道」といった何か「道」がつくものを、子どもがやる気であるならば、親がきっかけを与えて習わせてみると、「日本人」としての子どもの先の長い人生に少しは役に立つのかもしれません。僕は、息子にも「道」がつくものを何かやらせたい。そう考えています。
あ、「道」は「道」でも、「極道」ってのもありますけどね。道を極めちゃうと、それはそれで。
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