振り込め詐欺撃退には「電話に取り付ける撃退装置」が使えそう

うちの母親に「振り込め詐欺とか気をつけてね。なにかあったらすぐ電話するんだよ」と言うと、「私はそんなのにひっからないから大丈夫よ」と自信満々に言う。ほんまかいな？そういう人に限って危ないと思う。母が機嫌損ねるから強く言えないけど。

「年寄り扱いするな」と言われそうですが、ここは物理的に振り込め詐欺を撃退する方法を推薦したい。

電話に「振り込め詐欺撃退装置」を取り付けるのです。詐欺犯もいろんな手を使ってくるので100％のブロックは保証できないけど、ないよりは安心。

どんな装置があるの？どんな機能で振り込め詐欺犯を撃退するの？振り込め詐欺撃退装置の最前線をチェックしてみます。

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まず振り込め詐欺の被害額を把握しよう

これだけニュースになっているのに、まだまだ増加中。

2013年の振り込め詐欺の発生は9204件で、被害総額は約260億円だそう。（警察庁調べ）

260億円と聞くと非現実的過ぎて「へえ～」で終わってしまいますが、単純に割り算すると1件あたりの被害額は282万円。これだと実感湧いてきます。

9204件という件数は前年（2012年）の5割増。そのうち、子どもなどを装うオレオレ詐欺が5396件。全体の62％です。

同僚などと称して自宅に現金を取りに来るパターンが多いそう。

振り込め詐欺撃退装置を電話に取り付けよう

ひとつの対策方法として、詐欺の電話を物理的にブロックする装置が売られています。どんな機能がついているのか。良さそうな装置3つを具体的に見てみましょう。

振り込め詐欺見張隊新117

参考　株式会社レッツ・コーポレーション「振り込め詐欺見張隊新117」

「へえ～」と思った機能がこれ。

●警告メッセージ機能

電話着信時、「この通話は振り込め詐欺等の犯罪被害防止のため、会話内容が自動的に録音されます。」と発信者側にアナウンス。これにより、振り込め詐欺犯だった場合には抑止効果が生まれます。

地味に効きそう。セールスの電話も、これ聞いたのに突破して売り込みしてきたら逆に「根性あるな」と話くらい聞いてやってもいい気になる。

「許可電話帳（上限100件）」に登録した電話番号からの電話にはこのアナウンスを流さない機能もついてます。また、警告を聞いて電話を切った「撃退率」を確認できる「撃退率確認表示機能」もあるそう。実際にどのくらいの撃退率なのかすごく興味ある！

通話録音は、60時間または2,000件分の高音質通話録音ができます。そんなにいるか？これを超えたら自動的に上書き。microSDカード32GB（別売）までにも対応。

お年寄りには「microSDカード？なにそれ？」だと思うので、家電量販店でバカ高いmicroSDカードを売りつけられないことを願うばかりです。アマゾンで安く買おう！って無理か。

他にも

• 「大変だぁ～!!!赤ボタン」を押すことであらかじめ登録された4箇所の電話番号に自動発報。
• 拒否電話帳（100件）に登録した電話番号からの電話は受けない。
• 電話番号非通知からの電話には「通知にしてかけ直して」とアナウンスする機能。

などなど、これだけの機能があれば、遠方の家族などもかなり安心ですね。

防犯用電話自動応答録音アダプター

参考　東芝エルイートレーディング株式会社「防犯用電話自動応答録音アダプター」

電話機につなぐだけで自動的に応答、通話を録音。迷惑な電話を未然に防ぎます。

自動応答で「この電話の通話内容は防犯の為に録音されています。予めご了承ください。」というメッセージが流れます。

録音は内部メモリで、約20分、99件までとのこと。

上の「振り込め詐欺見張隊新117」と比較すると値段も安く、機能も限定されています。公式説明動画を見る限り接続も簡単ですし、「自動応答と録音ができればOK」な人向けの手頃な商品です。

Photoplus（フォトプラス）

参考　NTT西日本「Photoplus」

普段はデジタルフォトフレームとして写真を飾っておける。

未登録の電話番号から着信があると画面が変わって警告が出るそう。そして受話器からは注意を促すアナウンスが流れ、自動的に録音（最大30分）されます。

このPhotoplusの最大の特徴は、「三者通話」ができること。

通話中に、画面に表示されている身内などの登録者へワンタッチで電話をかけ、登録者が電話に出ることで、三者での通話ができます。

即座に相談や確認が行えるとともに、一緒に通話を聞くなどの対応が可能です。

これには詐欺犯も仰天するでしょう。しかし、この機能を使うにはネックがあって、「同時に2回線分を利用できる電話サービスもしくは電話2回線分の契約が必要」だそう。

このPhotoplusの販売元は「NTT西日本」。もはや不良債権化している固定回線ネットワークですが、細々と固定回線を使うお年寄りから、さらに利用料を徴収しようという魂胆があるのでは？と深読みしたり、しなかったり・・・

「振り込め詐欺撃退装置」で安心を買う

新名称「母さん助けて詐欺」も2013年5月の決定から1年以上経過。公的機関が決めた新名称は必ずイマイチな浸透で留まる、というのは定説となりつつあります。

ちょいちょい周囲でも「かかってきた」といった話を聞く「振り込め詐欺」電話。

子育て世代でも田舎の両親、長生きなおじいしゃんおばあちゃんが健在という人も多いかと。いくら口で「気をつけてね」と言ったところで、詐欺の電話がかかってくれば、子どもや孫かわいさで急な電話に気が動転してひっかかってしまうかもしれません。

音声で警告を発したり、身元のはっきりしない電話をブロックしたり、危険度を判定したり、電話内容を録音したり。

もうちょい安ければ手が出しやすいですが、こういう装置をうまく使って「振り込め詐欺」を予防することも詐欺対策の賢い方法です。

東京都などは近くの警察署に相談すると装置を期間限定で貸出してくれる場合もあるようなので、問い合わせてみてはいかがでしょう？

参考　広報けいしちょう第59号「母さん助けて詐欺を見破れ！」

詐欺犯もいろいろな方法で騙そうとしてくるため、これだけで安心とは言い切れずに不安は尽きませんが、ないよりは遠方の家族も安心できます。

帰省の際に「こういうのがあるんだよ」と話題にしてみる。お土産で買って行って取り付けてあげる。いい親孝行、おじいちゃんおばあちゃん孝行になるかもしれませんね。