解約月の家族間無料通話分が「丸ごと請求」されるだあ？ドコモ・au・ソフトバンクの違いを調査する

最近の携帯電話各社は「電話かけ放題」のプランを提供していますが、「従来の契約プラン」かつ「家族間24時間無料通話」を使っているユーザーで、携帯電話を「解約」「乗り換え（MNP）」しようとしている場合は事前に知っておいたほうがいいポイントがあります。

実は、ドコモ・ソフトバンク・auの各社、解約月に対して「家族間無料通話分」の扱いが違う。特にauは「更新月に解約すると無料通話分の料金は後日丸ごと請求される」から該当者は気をつけたほうがいいですよというお話。

各社の違いと損をしないための対策を解説してみます。

Photo: ClarkKent by Nana B Agyei

スポンサーリンク

解約月の「家族間無料通話」の扱いを確認しておこう

携帯電話会社に確認したポイント

photo credit: Apple iPhone 6 Plus via photopin (license)

ドコモとソフトバンクとauにそれぞれ解約月の「家族間無料通話」の扱いについて問い合わせてみます。

確認したポイントは「解約月分に発生した「家族間無料通話分」の扱い」

例えば、4月15日に携帯電話を解約したとする。解約月の4月1日～4月15日の間に発生した（※ソフトバンクの締め日は違うが今回は細かく考えない）最後の請求に乗っかる「家族間の無料通話」に該当する通話料はどういう扱いになるのか。

「無料」でしょうか？　もしかして「実費」で請求されたりはしませんか？

「おまえは解約するから最後にむしりとってやる！」なんて「まさか」と思いますよね。とある条件下でその「まさか」をやる携帯電話会社があります。

ドコモの「ファミリー割引」

ドコモの家族間無料通話「ファミリー割引」を組んでいる回線を解約する際、解約月の無料通話分はどのような扱いになるのか？

ドコモの回答によると

家族グループ内に残る回線から解約した回線にかけた無料通話に該当する分も「後日料金が発生することはない」とサポートに確認済。

ドコモは、「解約当日」まで家族間無料通話が「適用」されます。2年契約の更新月であろうとなかろうと心配なし。

ソフトバンクの「ホワイト家族24」

ソフトバンクの家族間無料通話「ホワイト家族24」を組んでいる回線を解約する際、解約月の無料通話分はどのような扱いになるのか？

ソフトバンクの回答によると

家族グループ内での解約する回線からの通話、解約する回線への通話、いずれにおいても「解約当日まで無料通話が適用される」とサポートに確認を取りました。

ソフトバンクは、「解約当日」まで家族間無料通話が「適用」されます。2年契約の更新月であろうとなかろうと心配なし。

auの「家族割」

auの家族間無料通話「家族割」を組んでいる回線を解約する際、解約月の無料通話分はどのような扱いになるのか？

auの回答によると

参考　au Q&Aプラス「家族間通話無料はいつから適用されますか？」

このふたつめがけっこうな罠、トラップなのです。

au「最後のトラップ」を読み解く

グループ間通話が「無料」でなくなる？

photo credit: Allo ? Allo ? Allo ?! via photopin (license)

auも他社同様、無料通話は「解約当日まで」適用されます。ドコモとソフトバンクと同じ。でもこれは2年契約の途中で「契約解除料」を払って解約するようなパターンの時です。なぜならここから下のルールがあるから。

au「最後のトラップ」の詳細を見てみます。

契約解除料のかからない「誰でも割」2年契約の「更新月」に解約した場合、まず「誰でも割」の割引適用がないので、解約月分の基本料金がいつもの2倍となって請求されます。

そして、同時に家族間無料通話の「家族割」もはずれます。解約月に発生した家族間無料通話該当分は「無料ではなくなる」ので、さかのぼって契約プランに応じた通話料金の「実費請求」が発動されます。

これは家族割グループ内に「残る回線」から「解約する回線」にかけた通話分も、後日「残る回線」へ「実費請求」されます。ここ見落としがちなので注意が必要です。

おさらいですが、ドコモとソフトバンクは2年契約の「更新月」でも家族間無料通話は「解約当日」まで適用されます。

au「最後のトラップ」の対策

auの回線を解約する際に、余計なお金を払わないようにするためにはどうしたらいいか？

auの回線を「更新月」に乗り換えなどで解約する場合は、家族間の通話を発生が少ない「月初」に解約することを推奨します。月初なら「誰でも割」が適用されなくても基本料金は日割りになるのでダメージも少ないです。

解約時のパケット定額は、auに限らずドコモもソフトバンクも日割りはされず1ヶ月分満額請求なので、解約が月初だろうが月末だろうが意識してもあまり意味はありません。そりゃ月末までフルに使い切って解約したほうが良いのかもしれませんが、この家族回線問題で発生するコストと天秤にかけてどちらがお得か？です。

あと解約予定月は、解約する日までひたすら「家族間通話を減らす・しない」対策を取る。

これはauに残るグループ内の回線も「解約した回線にかけた分は実費請求」のダメージを食らうため、遠方の両親と「家族割」を組んでいて自分だけ抜ける場合など、グループ内全員に「今月は無料通話じゃなくなるからね」と周知徹底させる必要があります。

家族でまとめてauから他社に移る場合も、いつもと同じ調子で家族間通話をバンバンしていたら、翌月に家族分ひっくるめてauからどえらい通話料の請求が来そうです。このau「最後のトラップ」を知らないことにより、毎月どこかしらの家族が泣いている気がします。

まとめ

photo credit: via photopin (license)

条件を満たしていれば、各社の家族間無料通話は契約した「即日」より適用されます。

解約時における家族間無料通話のトラップは、現状、ドコモとソフトバンクにはありません。

上記の通り、auの場合の「更新月の解約」は気をつけないといけない。解約や転出するユーザーから最後にがっつり絞り上げるとはなかなか。

auの契約時に、まず解約時のことまでは説明されないと思います。

auユーザー、これからauと契約しようと思っているユーザーは「2年契約更新月に解約の場合は、家族通話分が実費請求」を頭の片隅にちょっと置いておくと、解約や乗り換えを考える際に損をせずに済むかもしれません。

※2015年2月現在、各社のサポートに確認を取った内容です。携帯電話の契約プランと条件はしょっちゅう変更になるので、契約・解約の際は各自お店やサポートにご確認をお願いいたします。